和をもって尊しとする

中国では北京五輪を控えて「文化水準向上」を目指し、たん吐きに「ハイテク摘発車」が導入されたようだ。香港で開園したディズニーランドもタンだらけでは、あまり行く気もしないだろう。中国のように海外へ行ったらタンを吐くなと注意するような国を日本は反面教師として見習うべきかもしれない。中国は反日教育が盛んだ。しかし、行き過ぎた反日は中国政府も制御不能になりつつある。


愛国のために他国を憎悪するような教育法は間違いだと思う。もし日本が愛国心教育を行うのなら、それは排外的愛国心ではあってはならない。戦後民主主義教育は平和ボケした国民を作りだしてきたのかもしれない。核家族化も進み家族の絆は失われ、歴史や伝統、文化といったものとの繋がりも断絶してきた。歴史的文脈から切り離された個人が利己主義に陥るのは当然の帰結だ。自分さえよければ言いという風潮は退廃的で殺伐とした世の中になると思う。


アメリカは人種差別の国で有名だが、戦前には絶対的排日移民法というものがあった。これによって、日本の対米感情は悪化し戦争の遠因にもなっている。愛国心教育が悪いという人がいるが、日本は当時の国際連盟に対して人種差別撤廃条項を盛り込もうとして植民地を抱えた欧米各国に反対されている。愛国心ではなく日本の人種差別に対する正義感が戦争の一因になっている+。


結果的に、戦後、世界の植民地は独立をなしとげた。しかし、同時に東欧や東南アジアは共産主義に染まり、新たな脅威との戦いになった。それでもようやく最近になって中国や北朝鮮など残すとこわずかになった。そして、今ではアメリカの憎悪の対象はイスラムに向いている。日本は和の国だ。「和をもって尊しとする」の精神は日本の美徳であり続けると思う。


つい最近、フランスで移民による暴動があったのは記憶に新しいと思う。冷戦終了後、世界は民族主義が台頭し各地で紛争が相次いでいる。しかし、それを仕掛けているものの存在も忘れてはならない。日本でも反日を煽ったり、何でも社会のせいにしたり、国が悪いだのという人がいる。愛国心は強制だから駄目だといいつつ自国に対する憎しみを焚きつけ、無用な軋轢を起こそうと企てる連中がいる。亡国へといざなうものは中国のような外部だけではなく、内部にも存在するのだ。


イギリスはウィンブルドン現象などというが、日本のイザナミ景気の三倍の15年もの長きに渡って景気を維持している。しかし、中国のバブルはやがて崩壊する可能性が高いと思う。景気は循環するのが世の常だ。そのとき、日本もあわてないように準備万端にしておいてほしいものだ。